NJアートものづくり講座の授業紹介です。
「ものづくり講座」は、「ものづくり」体験をする中で生徒たちがただ単にものづくりをするだけでなく、作り手のみなさんから、作品や商品に対する思い、こだわり、背景なども伺い、そこから生徒たちが自分たちの「未来」を発見し、深め、未来へ繋げる体験型授業です。
今回の授業は広陵町にある創業100余年を迎える靴下工場「創喜」さんを訪問し、チャリックス体験をしてきました。チャリックスとは、靴下の編み機と自転車を融合させたワークショップマシーンです。
自転車を漕ぐと、編み機が稼働してソックスが編まれます。
カラフルなコットンから好きな三色を選びます。その三色にシルクと和紙の糸を一本ずつ合わせて、スタッフの方が編み機に糸をセットしてくれ、さあ、自転車を漕ぎます。自転車を5分ほど漕ぐと、ぽろーんとソックスが「生まれる」ように出来上がります。
チャリックスのソックスの和紙の糸は、吉野葛を作る工程で不必要になった根の部分を再利用して作られたものだということです。しかも、和紙の糸だから吸水性が良く履き心地の良いソックスになります。
今回は、社長の出張(でばり)さんから広陵町の靴下産業の歴史、社長のチャリックス稼働までのいきさつ、工場再興までの熱い思いなど、いろいろなお話も伺いました。また、チャリックスで使われている和紙の糸にもこだわりがあるそうです。社長は奈良の会社だからこそ、奈良の素材にこだわった靴下を作りたかったそうで、この和紙の糸を使っているのですが、履き心地が良いだけでなく、吉野葛を作る過程でいらなくなった部分を再利用して糸ができるところにSDGsの考えを盛り込んだとのことで、このお考えは、非常に勉強になりました。
生徒たちは、次のものづくりによる学びもワクワクしています。