『なりたいを』を創り出せ! 奈良女子が実践する次世代教育

ごあいさつ
「ウェルビーイング(Well-being)」は、心身の充実だけでなく、社会的なつながりも満たされる状態を指します。世界的に注目されるこの考え方を、本校では教育の軸に据え、生徒一人ひとりが「自分らしい人生」を実現できるよう支援しています。
そのため、本校では、ICT活用・探究活動・産学・地域連携の3つの柱を軸に、生徒が主体的に学び、自ら未来を切り拓く力を育むことを重視しています。
ICT活用で学びの可能性を広げる
本校では、Wi-Fi環境を完備し、一人一台のiPadを活用することで、授業や部活動をはじめとするさまざまな場面でICTの利点を最大限に生かしています。生徒たちは、iPadを単なるツールではなく、学びを深めるための強力な武器として使いこなし、これまでの授業では実現できなかった多様で質の高い学びを体験しています。
特に、学習成果を動画にまとめる取組は、大学・企業・行政の関係者から高く評価され、校外の多様な方々と協働するプロジェクトへと発展しています。こうした活動を通じて、ICTを活用した新たな学びの形が実践され、生徒たちは主体的に社会とつながりながら、自らの可能性を広げています。
探究活動で未来を切り拓く
本校では、NPO法人カタリバと連携した「マイプロジェクト」や、学校設定科目「NJ SDGs」を通じて、探究活動に力を入れています。生徒たちは、自ら問いを立て、課題を発見し、深く学びながら考え抜くことで、主体的に問題を解決する力を育んでいます。
こうした学びの積み重ねにより、学会や地域イベントへの参加が増え、実社会と積極的に関わる機会が広がっています。これらの経験を通じて、生徒たちは、知識の習得にとどまらず、問題解決力やチームで協働する力を養い、社会に貢献する力を育んでいます。
リアルな学びが人生を変える
本校では、産学・地域連携の取組として、大和ハウス工業・DMG森精機・奈良教育大学の協力を得て、奈良女子大学付属中等教育学校、県立高等学校とともに「コロキウム講座」に参加しています。本講座では、異なる学校の生徒が一つのチームとなり、企業や大学と連携しながら、より専門的で深い学びを追求しています。
実際の現場に触れ、リアルな課題に向き合うことで、生徒たちは教室の枠を超えた学びを経験し、将来への視野を広げています。このような実践的な学びは、単なる知識の習得にとどまらず、生徒の思考力・判断力・課題解決能力を養い、一生の財産となります。
これまでの取組により、多くの生徒が自分の「なりたい」を見つけ、進路へとつなげています。あなたも本校で、『なりたい』を創り出し、自分らしい人生を歩み始めませんか?
建学の精神
奈良女子高等学校のルーツは、1893年(明治26)年に開かれた私塾「正気書院」です。創立者の越智宣哲(おちせんてつ)は、「敬身、敬学、敬事」を建学の精神とし、明治の近代化に貢献するため、新しい時代を担う人材を育成しました。宣哲は生徒に向けて、「目標に到達するには、始終小さいことに気を付けて、五つの間違いは三つに減らし、三つの間違いは一つに減らすというようにすることが肝要である」と話しています。この「敬学」の精神は、諦めさせない進路指導や学習支援、『次世代教育探究プロジェクト』の推進などの根底にあるもの。これからも一人ひとりが才能ややりたいことを見つけ、自分らしく生き生きと力を伸ばし、未来へとつなげる学校でありたいと考えています。